10月22日・23日、ながの東急百貨店正面玄関広場にて開催された、「第2回ナガノミライマルシェ」。このマルシェをきっかけに、新たな販路開拓や、出店者間コラボによる新商品の開発が始まっています。地域の企業が互いに協力することで生み出される、新たなストーリーをご紹介します。
マルシェでの出会いから
長野のクラフトビールを知る。
春原 ウッディで温かな雰囲気の店内と、メカニックで硬質な醸造場のギャップ。「長野みなみ風ビール」さんは、いつ来てもワクワクしますね。
堀内 ありがとうございます。醸造タンクを眺めながらクラフトビールを飲む楽しさを感じてもらいたいので、そう言ってもらえると嬉しいですね。
春原 クラフトビールの人気は、ここ数年で確実に高まってきていますよね。全国にもたくさんありますし、長野市内にも、この1、2年で3店舗がオープンしました。
堀内 そうですね。これまでビールといえば主に大手さんが醸造するものを指していましたが、クラフトビールという世界が認知されることによって、ビールの楽しみ方も多様化してきたように思います。
春原 実はナガノミライマルシェに「長野みなみ風ビール」さんが出店されるまで、長野市内でクラフトビールが盛り上がってきていることを知らなかったんです。マルシェで飲ませていただいたら、個性的で美味しくて。今までビールというと喉を潤すといったイメージだったんですが、じっくりと味わうクラフトビールの魅力に、はまってしまいました。
堀内 それは嬉しいな。クラフトビールは小規模での醸造ですし、ブルワーの考えや個性がダイレクトに出るんです。同じ素材を同じ分量で作っても、ブルワーによって味は変わるはずです。そこがクラフトビールの面白さであり、楽しさでもありますね。
長野発のクラフトビールを
全国に発信していく。
春原 わかるような気がします。ブルワーの人となりが出てくるんですね。じゃあ「長野みなみ風ビール」は堀内さんの味だ。この美味しさをもっと多くの人に知っていただくために、今回は長野市のふるさと納税の返礼品として、ながの東急百貨店で取り扱いをさせていただきたいと思っています。
堀内 ありがとうございます。お話をいただけて光栄です。これを機に、長野市内のクラフトビールを地域の方や全国の皆さんに伝えていければと思っています。
春原 ながの東急百貨店のECサイトにも同時にアップする予定ですので、よろしくお願いします。
堀内 こちらこそ、よろしくお願いします。実は昨年末に、オープン1周年を記念して、川中島産のりんご「ふじ」を90kg使用したクラフトビールを開栓したんです。仕込みの時と、発酵がある程度進んだタイミングの2段階で絞りたてのりんご果汁を加えたので、りんごの風味や、酸味、甘味が感じられるふくよかなビールに仕上がったと思います。現在は店舗で「Hundred Kittyz」というネーミングで販売しています。
春原 りんごのクラフトビールですか。しかも長野市産のりんごを使っているんですね。それは長野ならではのクラフトビールとして全国に発信できますね。では今回のECサイトのセットに入ってくるということでしょうか。
堀内 そうですね。醸造した量が限られているので確実とは言えませんが、できるだけ長野らしいビールは入れていきたいと考えています。セット内容は現在検討中ですが、その時々のブルワーセレクトで、一番美味しく、面白い組み合わせをご提案できればと思っています。また、長野は果物や野菜が美味しいので、今後も「信州シリーズ」という形で、長野ならではの素材を活かしたクラフトビールに積極的に取り組んでいきたいと思います。ナガノミライマルシェでご一緒させていただいた「日本郵便さやまるプロジェクト」さんのトマトもいいなと思っていて、今度お声がけさせていただこうかと思っているところです。
春原 野菜もビールになるんですね。トマトのビールも飲んでみたいので、ぜひお願いします。ナガノミライマルシェに出店した皆さんが、横のつながりで新たな商品を開発したり、販路拡大に取り組まれている様子を聞くと嬉しくなります。
堀内 せっかく知り合えた仲間ですので、自分ができる範囲で力を合わせていきたいと思います。「門前ベーカリー蔵」の田中社長さんからも連絡をいただき、経営されている長野駅前の「ウインズ」さんに、うちのビールを置いていただけることになりました。今度、飲みにいきたいと思っています。
春原 ウインズさんでも「長野みなみ風ビール」のクラフトビールが飲めるんですね。それは嬉しい。今回、ECサイトで「長野みなみ風ビール」さんのクラフトビールを取り扱いさせていただくこともマルシェがきっかけですし、今後も地域の活性化につながるよう、ナガノミライマルシェをバックアップしていきたいと思います。
堀内 ナガノミライマルシェが盛り上がってくれると、長野の中心市街地全体が賑うと思うので、ぜひ今年も頑張ってください。