長野県最古の温泉といわれる別所温泉は、開湯千四百年の永きにわたり、人々を癒してきました。未来往生を願う善光寺と向き合うよう北向に建てられた北向観音は、現世利益を願う厄除け観音として全国から多くの参拝者が訪れ、善光寺と合わせた「両詣り」で知られています。
そんな風情溢れる別所温泉の観音様のすぐ隣に建つ「かしわや本店」は、15室だけの大人のための小さな宿としてお客様をお迎えしてきました。2年ほど前に11室ある離館「四季亭」のリニューアルを終え、現在、本館「柏和亭」の改装を進めています。これまで本館にあった4室を1室に設え直し、これまで以上に贅沢な時間を過ごしていただける特別なお部屋をご用意しました。洋室、和室、ダイニングからなるスイートルームは、テラス付きの露天風呂や内風呂も完備。観音様の下から湧き出るご利益のあるお湯を、お好きな時間に何度でもお楽しみいただけます。もちろん館内にある3つのお風呂や、散策とともに楽しむ3つの外湯巡りもおすすめです。名湯を満喫し、喧噪を離れて心豊かなひとときをお過ごしいただければと思います。
お食事は、地のもの、旬のものを活かした目にも鮮やかな会席をご堪能いただけます。5人の板前が心を尽くし、すべて手仕事で丁寧に仕上げる品々は、必ずお客様にご満足いただけると自負しています。また、チェックアウトが正午となっていますので、旅立ちの最後までゆったりとお過ごしいただけると思います。4月27日にオープンする予定ですので、ぜひ別所温泉のお湯を楽しみに、ご来館いただきたいと思います。
今まで以上にお客様にご満足いただける宿を目指し、新たなスタートを切る「かしわや本店」。私自身、「父から継いだ宿」ではなく「私が慈しむ宿」として、さらに精進していきたいと思っています。ともに働くスタッフ全員が「かしわや本店」を愛し、皆が互いを尊重しながら笑顔でお客様をお迎えできれば最高ですね。そのためにも、歴史ある温泉宿として守るべきものは守りながら、常にお客様に最適なサービスをご提供できるよう、新たな取り組みにも積極的に挑戦していきたいと思います。