明治36年、閉鎖の危機に陥った米穀取引所の営業継続が認められたことを祝って作られたのが、三野屋の「継続だんご」です。以来今日に至るまで百十余年、材料、製法、味、そして想いを変えずに、手作りにこだわり続けてきました。
材料は大手亡(おおてぼう)という白いんげんの餡と、味甚粉(みじんこ/米粉のこと)、砂糖、寒天のみ。上質な白餡を丸めて串に刺し、職人の手で一本一本丁寧にだんごの形に仕上げていきます。裏面に指でつける段差は、焼きの際に熱を逃がし餡の風味を守ります。手焼きで表面に焼き色を付け寒天で艶を出した「継続だんご」は、餡だけなのにすっきりとした上品な甘さでいくつでも食べられそう。林芙美子の『放浪記』にも登場した、上越の逸品です。