
書類選考をクリアし、昨年10月に東京で開催された最終選考会へ。大勢の人に向かって自分たちの研究を発表するのは初めてだったので、本当に緊張しました。最終選考会は10チームで行われたのですが、私たちの発表が一番最後だったんです。先に発表している人たちが質疑応答で苦労しているのを見てドキドキ。でもここまできたんだから思い切ってやろうと頑張った結果、化学未来賞(全国2位)と、日本ゼオン・チャレンジ賞(特別協賛企業賞)をW受賞することができました。そして、台湾で開催される世界大会「台湾国際科学フェア(TISF)」に出場できることになったんです。
この大会は、台湾の台北にある国立台湾科学教育館が主催する国際的な科学研究コンペティションで、今年は世界30ヵ国、234チームの高校生が、13部門に分かれて研究の成果を発表しました。私たちが参加したのは生化学部門で、11チームのエントリーがありました。1月18日~25日までの8泊9日間、慣れない海外での生活で食事など大変でしたが、刺激的な毎日でしたね。研究発表や質疑応答はすべて英語だったので不安もありましたが、みんなで力を合わせて乗り切りました。
実は表彰式の時は、みんなちょっと気を抜いていたんです。そうしたら部門1位で呼ばれて。嬉しいというよりもびっくりして慌てて壇上に上がりましたが、メダルの重みに、じわじわと喜びが込み上げてきました。
今回の挑戦は、これまで人前で話すことが苦手だった自分にとって、非常に良い経験になりました。ひたすら集中し、真剣に研究に打ち込んだことも自信につながりました。たぶん自分一人ではここまで頑張れなかった、この3人のチームだったから頑張れたんだと思います。これからも研究を続け、MBRをもっと多くの方に知ってもらい、興味を持ってもらえるよう伝えていきたいと思います。