
今、「まちかど図書館ぼたん」があるのは、中央通りから1本西側の通り、北石堂町です。元は「ボタンのいとう」というボタン屋さんで、地域の方に長く愛されたお店でした。店舗となる空き家を探していた時に、店主の娘さんである現大家さんと出会ったことで、この場所が新たな地域の拠点となりました。
オープンまではさまざまな壁があり、悩んだことも多かったですね。「ボタンのいとう」というお店が歩んできた背景を大切にしながら、自分たちが思い描く図書館にしていくために、みんなで試行錯誤しました。TMO「まちづくり長野」さんと共創し、本棚は、大学の公募型理事長裁量経費事業に採択されて補助をいただき、大工さんに指導を受けながら自分たちで作り上げました。本当にオープンできるのだろうかと先が見えなくなることもありましたが、力を合わせて取り組むことで、昨年9月にグランドオープンを迎えることができました。オープン初日は私が店番だったのですが、チラシや新聞を見た方たちがたくさん訪れ、私たちの取り組みに興味を持ってくださって、本当に嬉しかったですね。
「まちかど図書館ぼたん」のコンセプトは、「本を介して人と人がつながる」です。希望する方が棚のオーナーとなって自分の好きな本を置き、会員はその本を借りることができます。私たちは、単に本を貸す、借りるだけではなく、この場所が地域のコミュニティの核になってほしいと願っています。そのために、もっと多くの方に「ぼたん」を知っていただけるよう、棚のオーナーさんが参加するイベントを開催したり、広報紙「ぼたんだより」の発行も始めました。「まちかど図書館ぼたん」はまだ始まったばかり。これからもっともっと、さまざまなアイデアで面白くなっていくと思います。ぜひ期待していただき、「ぼたん」に遊びにきてください。