• 農家の皆さんが
    丹精込めて育てた農産物を
    余すところなく
    地域の皆さんにお届けしたい。

    • ながの農業協同組合(JAながの)
      勝野 珠樹さん(右)
      木内 乃愛さん(左)



 2015年の国連サミットで「SDGs」が採択され、2030年までに達成すべき世界共通の目標が示されてから、今年で10年。私たちは、持続可能な社会へと舵を切れているのでしょうか。
 このシリーズでは、さまざまな課題解決のために、長野の企業や団体がどんな取り組みを始めているのかをご紹介します。今回は、JAながの営農部販売企画課、特販グループ係の勝野珠樹さん、木内乃愛さんにお話を伺いました。

農業を支えることで
地域を元気にしていきたい。

 JAながのは長野県の北部に位置し、長野市・千曲市・須坂市・中野市(一部)・飯山市の5市、坂城町・小布施町・山ノ内町・信濃町・飯綱町の5町、小川村・高山村・木島平村・野沢温泉村・栄村の5村と、合わせて15の市町村にまたがる一大産地です。各エリアの農家さんたちと力を合わせ、果実をはじめとする種類豊富な農畜産物を地域の皆さんに味わっていただけるよう、さまざまな取り組みを展開。標高300mから1000mまで、各エリア特有の地形や気候に合わせてリレー出荷を実現することで、旬の味覚を長くお楽しみいただいています。
 今から9年前の平成28(2016)年に合併、誕生したJAながのは、そのスケールメリットを活かして、化学肥料の低減や環境に優しい有機農業の推進にも取り組んできました。JAながの独自の品目特化型肥料の開発や、廃プラ削減のための資材の取り組み。さらに、地域の子どもたちへの食育にも力を注ぎ、収穫体験やりんごの食べ比べなどを通して、長野のりんごの美味しさや農業の楽しさを伝えています。
 また、農家さんが丹精込めて育てた農産物をできるだけ無駄にしないよう、規格外品を使用したジュースやジャムなどの加工にも積極的に取り組んできました。ただジュースやジャムは競合も多いため、もっと別の視点から規格外品に新たな価値を持たせ、お客様に喜んでいただける商品ができないかと思案する中で、若手社員の柔軟な発想から生まれたのが「フルーツティー」です。

規格外品に新たな価値を!
JAながのオリジナルの
SDGs商品を開発。

 「フルーツティー」は、JAながのSDGs開発商品第1弾として、令和4(2022)年に販売を開始しました。従来のフルーツティーはフレーバーを楽しむものが多いと思いますが、JAながのでは規格外品のりんごやシャインマスカットをドライフルーツにし、さまざまな果物とブレンドすることで「食べられるフルーツティー」を開発。お湯を注ぐだけで香りが楽しめ、スプーンで果実を味わいながらティータイムを楽しむことができます。現在は、「秋映」「シナノゴールド」「シナノホッペ」のりんご3種と「シャインマスカット」の全4種を販売していますので、ぜひ一度、お試しいただきたいと思います。パッケージもシンプルで可愛らしいので、プチギフトとしてもおすすめです。
 さらに規格外品を使った商品の第2弾として新たに開発したのが、「りんごショコラ~信州のかがやき~」です。りんごピューレを練り込んだガトーショコラの上にホワイトチョコレートを重ね、その上に、ドライフルーツにした規格外のりんごを散りばめました。濃厚なガトーショコラにりんごの酸味がアクセントとなり、とても美味しい仕上がりになっています。キラキラとした宝石箱のようなパッケージも人気で、「JAプレゼンツ 全国お取り寄せジュース・スイーツ選手権2024」では、スイーツ部門で第1位をいただくことができました。規格外の果実も、新たな付加価値を見い出すことで、美味しく楽しんでいただけることを嬉しく思っています。これからも「JAながの」だからこそできることにチャレンジし、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと思います。

お問い合わせ

  • 〒387-8601 長野県千曲市大字屋代2451
    TEL.026-261-3000 FAX.026-272-5930

(2025年1月号掲載)