• 地域の一員として
    さまざまな課題に挑戦し、
    炭平だからできる
    新たなビジネスを切り拓く。

    • 炭平コーポレーション株式会社
      ニュービジネスプロジェクト担当
      兼 木の断熱マイスター
      平井 敬二さん



 2015年の国連サミットで「SDGs」が採択され、2030年までに達成すべき世界共通の目標が示されてから、来年で10年。私たちは、持続可能な社会へと舵を切れているのでしょうか。
 このシリーズでは、さまざまな課題解決のために、長野の企業や団体がどんな取り組みを始めているのかをご紹介します。今回は、炭平コーポレーション株式会社のニュービジネスプロジェクト担当である平井敬二さんにお話を伺いました。

建材商社ならではの視点で
サステナブルを捉える。

 慶長19(1614)年創業の炭平コーポレーションは、400年を超える歴史の中で、常に地域に根差し、お客様のご要望に応えてきました。縁あって炭平の一員となり、さまざまなお客様とお会いする中で、近年ニーズが大きく変化していることを感じます。特に環境問題については、建材業界のみならず社会全体で取り組まなければならない課題であり、より良い商材への関心は非常に高まっています。
 そんな中で新たな断熱材として注目したのが、ドイツで開発された「ECOボード」です。ドイツは断熱の先進国であり、国を挙げて電気エネルギーの削減に取り組んでいます。私自身、実際にドイツまで足を運び、その取り組みやECOボードの機能性、有用性を確認してきました。木繊維で作られた断熱材であるECOボードは、断熱や気密性はもちろんのこと、遮熱や蓄熱、遮音などさまざまなメリットがあり、さらに解体時にも環境に負荷をかけずに安全に取り壊すことができます。炭平は長野県の代理店として、より良い住環境を整えるとともに、夏のエアコン、冬の暖房等にかかる電気代を軽減し、環境に優しい住宅の実現に力を注いでいます。また、常に環境に良い商材を提案できるようアンテナを高くし、お客様のニーズに応えていきたいと考えています。

炭平の新たなビジネスを
切り拓いていく。

 20代の頃に多くのイベントを手掛けて人脈を築く中で、自分ならではの視点を強く意識するようになりました。炭平に入社後も、自分なりの指針を活かして業界全体を俯瞰し、新たに取り組むべきビジネスを常に模索しています。そのひとつとして、「作って壊す」だけではない新たなビジネスを社長に直談判。この4月からニュービジネスプロジェクト担当として動き始めました。
 現在は、飯山市で古民家を再生した高級貸別荘事業の立ち上げと、炭平グループのひとつである「ベジ・ドリーム」が運営していた「Fulc base(フルクベース)」の再活用プロジェクトを始動しています。昭和通り添いにある「Fulc base」はコンテナをリユースしたスペースで、「ベジ・ドリーム」で栽培された水耕栽培の新鮮な野菜や、冷凍技術を活かした食材を使った飲食の可能性を提案する場でした。ここを新たに、「コンテナホテル&サウナ」にリノベーションし、新たなコンセプトで付加価値のある場所に生まれ変わらせたいと考えています。市街地のど真ん中に自分だけの空間とサウナが楽しめるって、なんだかワクワクしませんか。そんな楽しい「場」を提供することで認知度を高め、リユース活用の事例を訴求すると同時に、地域の食材や人を活かしたさまざまな提案を多発的に行うことで、地域活性化や地産地消につなげられたらと考えています。
 次々にやりたいことが生まれてきて忙しい日々ですが、今は非常にやりがいを感じています。炭平コーポレーションの新たなビジネスを確立させ、さらに発展させることを目指して、取り組んでいきたいと思っています。ちなみに飯山市のヴィラは2025年秋のオープンを目指しています。「コンテナホテル&サウナ」は今年の秋にオープン予定。ぜひ一度、泊まりにきてほしいですね。

お問い合わせ

  • 〒381-0025 長野市北長池1667番地
    TEL.026-244-3751 FAX.026-244-8685
    担当/ニュービジネスプロジェクト 平井 敬二

(2024年10月号掲載)