蕎麦朧に合うコーヒーを
オリジナルブレンドで
BORDERS COFFEEでは、常に15~17種類のコーヒー豆を、浅煎りから深煎りまでバリエーション豊かな焙煎でご用意し、自分の好きなコーヒーを選ぶ楽しさ、探す楽しさをご提供しています。
今回は、「蕎麦朧に合うコーヒー」というテーマに合わせて、蕎麦朧のためのオリジナルブレンドを作りたいと思い立ち、挑戦してみました。蕎麦朧のホロホロとした口の中でふっと消えていくような食感や、和三盆の上品な甘み。それらと重なることで、互いの美味しさが増すようなコーヒーを目指し、試作を重ねました。何通りも試飲し、最終的にたどり着いたのが、「インドネシア マンデリン タノバタック」、「インディアAPAA」、「グアテマラ ラ・クプラ農園」の3種ブレンドです。
「短夜ブレンド」と名付けたこのコーヒーは、深煎りで、すっきりとした苦みとキレの良さが特徴です。豆の種類や大きさによって焙煎度が違うので、3種それぞれに適した焙煎を行った後にブレンド。今回は、華やかさや酸味、甘味といった個性はあえて出さないようにしています。蕎麦朧と短夜ブレンド、どちらか一方だけが主張するのではなく、互いに並び立ち、そして一緒にスッと消えていく。夏の短い夜のような、そんな美味しさを感じていただけるブレンドに仕上がったと思います。
一つひとつ
丁寧に淹れることが大切
コーヒーの好みは人それぞれですが、きちんと選定された豆を、適正な焙煎で、新鮮な状態で提供するコーヒーが、良いコーヒーだと私は思っています。BORDERS COFFEEでは、欠けや割れ、生育不良などの欠点豆を手作業で取り除くハンドピックを、生豆の時と焙煎後の2回行い、それぞれの特長を最大限に引き出した豆だけをご提供しています。焙煎は、焙煎度の違いにかかわらず、芯までしっかり火を通します。特に浅煎りは注意が必要で、中まで火が入っていないと、冷めた時に嫌な酸味を感じます。焙煎後、美味しく飲める期間は約1ヵ月。使い切れるよう調整し、常に新鮮な状態を保っています。
お店では、お客様の目の前でハンドドリップという抽出方法でコーヒーを淹れています。豆を挽くところからカップに注ぐまで、すべての工程を見ていただけるので、皆さん興味を持ってくださいますね。コーヒーを淹れる時は、できれば淹れる直前に豆を挽くと、より香りのよい新鮮なコーヒーを楽しめます。お湯は83℃~85℃を目安に、低い位置からゆっくりと優しく、のせるように淹れてください。一つひとつの工程を丁寧に、大切に淹れることで、コーヒーは美味しくなります。ご自宅でも美味しいコーヒーを楽しんでいただければ嬉しいですね。