そんなことを思いながら仕事をしていたある日、付き合いのあった税理士の先生から、「長野にCI開発センターという組織があって面白いことをやっているから一度来てみないか」と誘われて。気が付いたら会社を辞めて長野に引っ越し、さらに派生して株式会社価値創造研究所を起ち上げ、いつの間にか21世紀ニュービジネス協議会の常務理事として動くことになっていました。人と出会い、語り合い、面白いと思うことに手を伸ばし続けたら、今、ここに居るという感じです。
一般社団法人21世紀ニュービジネス協議会は、1987年に設立された団体です。当時の通産省が「これからはニュービジネスの時代だ」と発信したことを受け、長野の有志により活動が始まりました。設立当初は長野オリンピックの誘致活動などを中心に行っていましたが、現在は新たなビジネスのための仕組み作りや、起業支援、地域活性を中心に活動を展開しています。
例えば、地元の中小旅行業者が独自の旅行商品を企画することで地域の観光振興を進められるよう、第3種旅行業の規制緩和を内閣府へ提案。最初は長野を特区にしようと動いていたのですが、最終的には全国規模で規制が改正されました。これにより従来はできなかった募集型の企画旅行が、営業所のある市町村と隣接する市町村内であれば、企画・販売できることになり、新たなビジネスが創出されています。
さらに起業支援では、「信州ベンチャーコンテスト」の実行委員会として活動を展開しています。今年で9回を迎えるコンテストは、「高校生部門」・「アイデア部門」・「起業部門」の3つの部門に分かれており、今年は53件の応募がありました。長野を元気に明るくするためのビジネスアイデアを形にし、このコンテストを機に起業して頑張っている人もいます。これらの活動を発信し続けることで、さらに多くの起業をバックアップできればと考えています。
昨年は事務所をR-DEPOTに移し、さらに新しい出会いによる展開を模索しています。R-DEPOTには出会いの交差点のような役割を期待しています。