昨年行われた「第1回日本そば文化学院全国高校生そば打ち大会」で、先輩方が団体戦優勝を飾りました。今年はコロナ禍の中、群馬県で開催される大会への出場も一時危ぶまれましたが、学校や出場者の家族の応援、理解を得て、なんとか参加することができました。
「優勝旗を持ち帰ろう」を合言葉に、夏休みを返上して毎日そばを打つ日々。3人1チームの団体戦では、皆のコミュニケーションが重要になります。時間内にすべての作業を終わらせなければならないため、自分が担当する作業の時間をあらかじめ設定し、確実に次の工程に渡せるよう練習を重ねました。
素早く、そして丁寧に、最後の片付けまでが審査の対象です。当日は、これまで培ってきたことを発揮しようと、3人で心をひとつに審査に臨みました。結果は準優勝でしたが、初めて出場した大会で、今までで一番良いそばが打てたと思います。この経験を糧としてさらに努力し、来年の大会では優勝できるよう、頑張りたいと思います。
また、そば班では毎年、「のうりん食堂」を企画し、昨年は「道の駅ファームス木島平」で1日限定200食の食堂を開店しました。そば打ちから茹で、サービス、会計まですべて班員が担当。地域の皆さんに「美味しかったよ」と言ってもらうことができ、とても良い経験になりました。今年はコロナの影響もあり、生そばのテイクアウトに切り替えて販売しましたが、用意した240食はあっという間に完売し、追加注文を受けるほどでした。自分たちの打ったそばを「美味しい」といって食べてもらえるのは本当に嬉しいですし、やりがいを感じます。
今、そば班で使用しているそば粉は、すべて木島平産のもの。しかも挽き立てを用意していただいているので、貴重なそば粉を無駄にしないよう、真心を込めてそばを打っています。また、そば班ではオヤマボクチを畑で育てており、来年には初めての収穫を迎えます。オヤマボクチをつなぎに使う「火口そば」は、二八そばをしっかりと打てるようになった3年生が挑戦できる難しいそばです。これからも練習を重ね、そば班の活動を通して、木島平に伝わる食文化である「火口そば」を守っていきたいと思います。