おぐら野/1個 140円(税込)
古より魔除けの力があると信じられてきた「小豆」。和菓子にとって小豆は重要な素材であり、菓子職人にとっては、技術を要する相手でもあります。
そんな小豆そのものを活かした和菓子が、たむらの「おぐら野」です。材料は、丹波大納言小豆と寒天と砂糖のみ。だからこそ、素材の味をどう引き出すかが重要になります。
丹波大納言は、毎日少しずつ糖度を上げながら、3日間かけてじっくりと炊き上げることで、小豆にゆっくりと蜜を含ませていきます。小豆は少しでも急くと皮がこわばって固くなり、それ以上蜜が入らなくなってしまうため、職人は毎日小豆と向き合いながら、小豆を大切に育てていきます。
そうして丁寧に仕上げたかのこ豆を、砂糖を加えた寒天液と合わせて型に入れ、80℃の釜で一晩余熱乾燥させていきます。時間をかけるからこそ、外はパリっと、中はしっとりとした「おぐら野」になるのです。
シャリっと薄氷を割るような歯ざわり、きらきらと輝く寒天と、ツヤのあるふっくらとした大納言。上品な美しさと優しい甘さに魅了される究極の和菓子には、職人の技が詰まっています。