• 飯綱の豊かな自然の中で
    心と体に良い時間を
    ゆったりのんびり
    過ごしてほしいと思います。

      • 青空カフェ 和夢手(トムテ)

        竹内サンデグレンめぐみ

        Megumi Takeuchi


      • 青空カフェ 和夢手(トムテ)
      • 飯綱町川上2755-2618
      • 金・土・日11:00~16:00
           予約優先・雨天の場合は問合せ
      • 050-5360-8798
      • https://www.facebook.com/tomte0501/s

幸せってどういうことだろう
と考えたことがきっかけ。

 長野市で生まれ育ち、看護師をしていた私にとって大きな転機となったのは、海外青年協力隊で派遣されたキリバス共和国での暮らしでした。キリバスでは時間がゆったりと流れていて、経済的には厳しくても、皆が支え合って家族や友だちを大切にしながら笑顔で暮らしていました。幸せそうなその姿を見て、やっぱりお金や物よりも大切なことがあるんだ、豊かに生きるってこういうことかな、と実感したんです。
 長野に戻ってからは、この経験や感じた思いを忘れずに、「いろいろな人たちが集まって一緒に何かをしたり、ゆったりのんびり過ごせるような場所を作りたい」と思うようになりました。その夢の第一歩として、まず両親と一緒に畑を始め、そして今年5月、飯綱町のいいづなリゾートスキー場のほど近くに、「青空カフェ和夢手(トムテ)」をオープンしました。
 青空カフェの名の通り、ガーデンの木立の間にテーブルとイスを配置し、店内に席はありません。オープン日も金・土・日の3日間の日中だけ。それでも、まずは始めることが大事だと思ったんです。気負わず、ゆっくり、少しずつやれることを増やしていく。私自身が幸せだと感じられなければ、お客様にも笑顔をお届けできないですしね。その中で、人とふれ合い和を広げていきたい。この場所でゆったりのんびり、心も体もリラックスしてほしいと思います。

豊かな自然の中、家族みんなで
これからも笑顔で。

 店名の「Tomtar(トムテ)」は、夫の故郷であるスウェーデンで愛されている妖精のことで、農作業を手伝ってくれると伝えられています。うちは自家農園で無農薬栽培したものをできるだけ提供したいと思っているので、ぴったりかな、と思って。当て字の「和」「夢」「手」には、訪れてくださる方がこの場所で和やかに過ごしてもらえるように、夢のある場所であるように、一つひとつ手を掛けて心にも体にも美味しいものを食べていただけるように、という思いも込めました。よく「ワムテさんですか」って聞かれちゃうんですけどね。
 「和夢手」では、フレデリックが「スウェーデンランチ」を、私が「ベジランチ」を、そして父が「そばランチ」を担当しています。それぞれが得意なものをメニューにしているのは、作っている本人が楽しく作ったほうが美味しいものができるから。家族総出で賑やかに作っている日々がとても幸せですし、お客様にも良いおもてなしができると思っています。
 飯綱にオープンしてまだ数ヶ月なのですが、ありがたいことに9月14日(土)から始まる「いいづな英国りんごフェア」にも参加することになりました。飯綱町では多品種のりんごを栽培していて、中でも「ブラムリーズ・シードリング」は、英国でクッキングアップルと言われ、料理にもよく使われているそうです。
 うちが今回提供するのは、スウェーデンランチの中の「スウェーデン風ポテトサラダ」と、デザートの「ブラムリーのマフィン」。ポテトサラダは、自家製のじゃがいもにメイポールとブレンハイム・オレンジという2種類のりんごを加えました。手作りのスウェーデン風マヨネーズが決め手。りんごの歯ごたえが楽しいポテトサラダはさっぱり爽やかで、メイポールの赤い果肉が彩りを添えています。
 ブラムリーのマフィンは角切りにしたブラムリーをたっぷり入れて、しっとりふんわり仕上げました。ブラムリーの爽やかな酸味と生地の甘みが絶妙です。マフィンに使っている小麦は自家栽培のもの。生ではすっぱいブラムリーが、熱を通すことでこんなにも美味しくなることを初めて知りました。
 これから飯綱は、過ごしやすくとても良い季節を迎えます。ぜひ飯綱町の「いいづな英国りんごフェア」に遊びにきてくださいね。

(2019年10月号掲載)