• 自分自身も悩んだからこそ
    働きたいと願う人の気持ちがわかるんです。
    いろいろなかたちがあっていい。
    社会とつながって輝く人たちの
    背中を押す存在でありたいと思います。

      • 株式会社ママLife

        代表取締役小山 真央

        Mao Koyama

      • 株式会社ママLife
      • 長野市稲葉字日詰沖1731番地102 高池ビル2F南号室
      • 026-214-3488
      • http://kirakiramama.jp/

社会とのつながりが切れたとき「働く」意味が見えてきた

 「ママLife」を立ち上げたのは、自分自身が子育てと仕事との両立に悩んだ時期があったからです。
 産休・育休後、復帰するにあたって子どもを保育園に預けたのですが、最初のころは急に熱を出したりと会社を休むことが多く、心苦しい状況が続いて辛かったですね。自分の中で、時間で雇用されるのは厳しいという現実と、働き続けたいという思いで悩む日々が続きました。ただ育休中、社会とのラインが切れて子どもと2人だけになってしまったような気がしたときに、「ああ自分は仕事が好きだったんだ」「もう一度働きたい」と強く思ったので、なんとかして働き続ける道を模索していました。
 そんな私の背を押してくれたのは母の一言でした。私の母は保育士としてずっと働き続けた人なのですが、その母が「家族の愛情はもちろん大切だけれども、いろいろな人からたくさんの愛情を受けることも大切。保育園からも愛情を注いで育ててくれるから安心して預ければいい」と言ってくれたんです。
 そんな母の言葉に、子どもがいても働ける状況を自分自身で生み出せないか、と前向きな気持ちになり、同じような悩みを持つ人たちのためにも、自分たちの働く場を自分でつくろうと奮起し、起業しました。

「ママLife」を通して社会ともう一度つながって

 会社を立ち上げて、まず初めに在宅ワークを考えているママさんたちに向けてホームページやフェイスブックから登録を呼びかけました。だんだんと登録者数が増え、今は150〜200名くらいが登録しています。
 私たちは、「ママLife」という会社として責任をもって仕事をお受けしたいので、登録するママさんとは必ずお会いすることにしています。今までお仕事をされていた方も多いのですが、「こんな私でもなにか仕事ができるでしょうか」と言ってくる方が多いんです。一度社会とつながりが切れると、最初はみんな自信がなくなってしまうんですね。それが仕事を通してどんどん綺麗になっていく。いきいきとした笑顔を見ると、この会社を立ち上げてよかったと本当に嬉しくなります。
 「ママLife」にはいろいろな人が登録しています。それぞれにスキルも家庭の状況も違っているので、そこをしっかりと見極めて「働き方」をコーディネートするのが私の役目だと思っています。中には無理してしまう人がいるのですが、それだと仕事は続きません。自分ができることを責任をもってやり遂げることではじめて、仕事を通して成長できるのだと思います。
 お仕事をいただく企業も広がっています。受注したひとつひとつの仕事を丁寧に仕上げ、きちんと納期を守ることで、ママさんたちのスキルもあがり、企業にも満足いただけるという良い循環になってきています。
 ママさんたちには「ママLife」を利用してどんどん成長していってほしいと思っています。いろいろな働き方を支援しながら、「ママLife」で働くことで、笑顔で自信をもって社会と繋がっていってほしいと願っています。

(2017年4月号掲載)