• こだわりのお菓子を
    丁寧に作り続けることで
    私たちが思う「美味しさ」を
    もっと多くの人に届けたい。




      • LAGOM DOUGHNUT & DRINK

        ラーゴム ドーナツ&ドリンク

        小渕 哲

        Tetsu Kobuchi

毎日食べたくなるお菓子を
をコンセプトに。

 群馬県で生まれ育ち、縁あって20代の頃に戸隠に移住。そこで妻と出会ったことで、これまで全く関わることのなかったお菓子の世界に足を踏み入れることになりました。「お菓子屋さんを開きたい」という妻の夢に寄り添い、戸隠でお菓子作りを始めたのが、今から7年ほど前のことです。妻は調理系の専門学校を経て飲食業界でキャリアを重ねていたのでお菓子を作れましたが、自分は全くの素人。レシピ本やネット、動画などあらゆるところから情報をインプットし、独学で菓子作りを学びました。初めに戸隠に菓子工房の拠点を開き、夫婦2人でアイテムを少しずつ増やしながら、お店のコンセプトや自分たちが作りたいと思うお菓子を模索していきました。そうして4年ほど前に三輪にオープンしたのが、HEIHACHIRO BAKE SHOPです。
 お店のコンセプトは「毎日食べたくなるお菓子」。シンプルで素朴だけれど、なぜか毎日食べたくなるような、日常をちょっとだけ彩るお菓子をお届けする店を目指しました。

事業拡大を視野に
新たに挑戦したドーナツ店。

 マフィンやスコーン、ショートブレッドなどの焼菓子を中心に取り揃えるHEIHACHIROは、できる限り安心・安全な素材を使ってお菓子を作っています。乳製品や卵を使わずに作るお菓子もあり、兄弟の中で1人だけアレルギーのあるお子さんを持つご家族に、「子どもたちに同じ店で買ったクッキーを食べさせてあげられて嬉しい」と言っていただくこともあります。効率を考えるとアイテム数が多いことは経営的には厳しいのですが、やりがいという意味では嬉しいですね。お菓子の世界は真剣に取り組むほど面白さも見えてきますし、続けてきてよかったと思う瞬間です。
 HEIHACHIROが軌道に乗り、次の一手をと考え始めた時に思い浮かんだのがドーナツでした。普通はHEIHACHIROの2店舗目を考えるところですが、調べてみたら長野市内に個人のドーナツ店がなかったんです。競合がいないのならチャレンジする価値があるのではないかと思い、HEIHACHIROをオープンした際に物件を紹介してもらったMY ROOMの倉石さんに何気なく話したんですね。そうしたら「今、R︲DEPOTというビルを手掛けていて、その1階に空いている場所があるけど」と紹介されて。かなり狭い場所だったので、最初はどうかなと思ったんですが、立地的には企業も多く、思ったよりも住宅もあるし人通りもある。これは良い場所なのではないかと思い直し、出店を決めました。
 そこから、個人店だからこそ作れるドーナツの開発をスタート。できるだけ長野県産の素材を使い、小麦やバター、きび砂糖など、素材にこだわり米油で揚げたドーナツを完成させました。昨年の5月27日にLAGOM DOUGHNUTをオープンさせ、おかげさまで多くのお客様にご来店いただき、手作りドーナツを楽しんでいただいています。R︲DEPOTカフェへの持ち込みもOKなので、その日の気分で食べたいドーナツを一つ買って、カフェでのんびりお茶を楽しむお客様もいます。R︲DEPOTが賑わえばLAGOM DOUGHNUTにもお客様が来店されるので、お互いに良い関係を築くことができれば嬉しいですね。

(2023年8月号掲載)