令和元年9月、長野県では「信州ITバレー構想」が策定されました。これは、産学官が連携することで、長野をIT人材、IT企業の集積地とし、ITビジネスの創出や産業のDXを推進しようというものです。人が集まる「場」や「環境」を整えることで、そこから新たな人のつながりやビジネスが生まれ、結果として地域全体が活性化していく、という視点です。
構想を実現していく取り組みとして行っている事業の1つが、「おためしナガノ」です。これは、県外でIT関連事業を営む方に県内での暮らしや仕事をお試ししていただく機会を提供する取り組みです。最長で約半年間お試しすることができ、近年では毎年20組程度が参加されています。参加者はさまざまで、フリーのSEやWebエンジニア、Webデザイナー、ITコンサルなど。R︲DEPOTに入居されている「株式会社Hajimari」の柳澤さんも「おためしナガノ」の参加者で、現在長野に拠点を作り、新たな事業やDX人材の育成に尽力されています。お試しがきっかけで新しい人とのつながりや地元との結びつきを得ていただき、長野で活動したいと思ってくれる人が増えるのは嬉しいですね。参加者同士の横のつながりも生まれているので、小さな輪が増えながら大きく広がっていくことで、長野の関係人口がどんどん増えていってほしいと思います。
また、「信州リゾートテレワーク」も市町村と連携して推進しています。これは、環境の良いリゾート地で仕事と休暇を両立させ、集中して効率よく仕事を進めるといった新しい働き方のご提案で、やはりIT系のビジネスと親和性が高いと考えます。コロナ禍でリモート化が一気に進み、環境さえ整っていれば、どこでも仕事ができるということを私たちは身をもって知りました。多くの方に「信州リゾートテレワーク」で長野県の良さを味わっていただきたいと思っています。
R︲DEPOTに入居したのは、もっと地域や企業の方と日々言葉を交わしていく中で、新たな刺激やビジョンを得られるのではないかと思ったからです。
これからも柔軟に、新しいことにどんどん挑戦していきます。