祖父が歯医者さんで、小さい頃からよく遊びに行っていました。訪れる患者さんたちに親身になって優しく接している祖父や祖母の姿を見て育ったので、自分が進路を決める時に看護師を選択したのは、自然の流れだったのかもしれません。辛い思いをして来院している患者さんたちに寄り添う姿に、自分も人のために何かをできる仕事がしたい、と思うようになりました。
資格を取って、最初は一般の病院に看護師として勤めました。その後若干のブランクを経て、4年前からTOiGOの2階にある長野献血ルームで働いています。病院には具合の悪い方が治療に来られますが、献血ルームは健康な方をお迎えします。以前は患者さんに感謝される側でしたが、採血係として献血してくださる方々に感謝する仕事に変わったことで、今、新たなやりがいを感じています。
長野献血ルームには、さまざまな「思い」を持った方が訪れます。CMを見て初めて来られた学生さんや、職場に来た献血バスで初めて献血して、それから定期的に来てくださる会社員の方、災害のニュースを見て自分にできることを、と来られた方。そのどれもが、「優しい思い」であることは間違いありません。その「思い」を大切に受け取り、病気や怪我で輸血が必要な患者さんに、血液とともに「思い」を届ける仕事をしているのだと誇りを感じています。だからこそ、献血に来てくださった方、おひとりおひとりと真摯に向き合い、心を込めて献血のお手伝いをしています。