• 6月11日(日)、長野市生涯学習センターにて、
    ベルーフアカデミー×ながの情報NEXT共催セミナー
    「知っておきたい!変わり始めた長野の受験事情」が開催されました。
    今回講演していただいた
    ベルーフアカデミー教務チーフ鈴木崇仁氏のお話をレポートします。

文部科学省から発表された最新情報

 5月16日、文部科学省より「高大接続改革の進捗状況について」が発表され、大学入試改革に関する現時点での方向性が示されました。
 センター試験に変わる試験は「大学入学共通テスト(仮称)」と名称変更され、2020年導入に向けて具体化し始めました。
 また、高校時代に一定の学力の定着を図ることを目的として実施する予定の「高校生のための学びの基礎診断(仮称)」は、文部科学省の示す要項のもと、民間事業者等が問題を作成し、実施する方式で既に動き始めています。

知識を活かして課題解決ができる人間の育成を

 これらの改革は、日本の教育を従来の知識偏重から、思考力、判断力、表現力を備えた課題解決型の人材の育成にシフトしていこうという考えがベースとなっています。「大学入学共通テスト(仮称)」の国語と数学に記述式の問題が導入されたり、英語がこれまでの2技能(読む・聞く)から、4技能(読む・聞く・話す・書く)の評価となり、民間事業者が実施する資格・検定試験の活用が検討されているのも、すべてその考えに添っています。「大学入試」という大きな関門の在り方そのものを変えることによって、高校での教育内容を、さらには中学校、小学校の教育内容を変えていこうとしているのです。逆にいえば、自ら課題を見つけ、自らの考えで行動に移せる学生に、大学で学んでほしいと考えているのです。

AIによって大きく変わる仕事の概念

 ではなぜ、国は課題解決型の人材の育成に力を注ごうとしているのでしょうか。そのひとつにAI(人工知能)の存在があります。オックスフォード大学のマイケル・オズボーン准教授は、野村総合研究所との共同研究の中で、「10年から20年後、今、日本で働いている人の約半数の職業が、機械や人工知能によって代替することが可能だ」と言っています。また、デューク大学のキャシー・デビッドソン教授は、「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業時に今存在していない職業に就くだろう」と言っています。
 つまり、第4次産業革命の時代を迎え、今後IoTやAIによって社会が大きく変化していく中で生きていくためには、課題や問題に対して自ら考え、解決策や答えを見いだす力をつけなければならないということです。

みのり教育を生きる今の子どもたち

 では、そのような人材を育てるための教育が高校や中学校、小学校でなされているのかといえば、なかなか難しいのが現状です。
 ゆとり教育からみのり教育へと移行した小学生の教科書は、歴代最高のページ数です。今の子どもたちは、膨大な量の知識を身につけなければなりません。さらに2020年度(先行実施として2018年度)からは、小学5、6年生で英語が教科化されます。つまり通知表で評価される対象になるということです。既に自治体によっては、小学校での英語4技能の育成と評価に取り組んでいるところもあります。それにプラスして思考力や判断力、表現力を身につけるための学びまで、しっかりとフォローするのは本当に大変なことです。

小5以下のお子さんは中学でその後の進路が決まる?

 そういった意味で、今後ますます中高一貫校はアドバンテージを持つと考えられます。高校受験がないので、中・高の6年間でカリキュラムを検討できるからです。しかし考慮しなければならない点ももちろんあります。いずれにしても親御さんがしっかりと意思統一をした上で情報を収集し、家族でよく話し合いましょう。お子さんが「自ら学びたい」というモチベーションを保てる環境を整えることが最も大切です。

今回のセミナーに参加して

 セミナーでは、前段の内容を踏まえた上で、中高一貫校の特徴や志望校の決め方、受験対策などの具体的な情報や、大きく変わる大学入試改革について最新の情報が提供されました。
 今回参加された皆さんは、ほとんどが小学生のお子さんを持つ親御さんでしたが、お子さんの進路に対し非常に関心が高く、約9割の方が、お子さんが中高一貫校の受験を希望すれば協力する、としています。
 また、大学入試改革については、今回のセミナーを通じて9割以上の方が何らかの対策をとらなければならないと危機感を感じ、いまだ未確定な部分も多いため、常に最新の情報を収集し、進路について家族で話し合うことが必要だと感じられたようです。
 ある出席者の方は、「想像以上に大学入試が変わっていくことに正直びっくりしました。子どもの進路について、今真剣に考えていく時だと感じました。子どもを中心に、たくさんある情報の中から、いかに子どものためになる進路を見つけていくか、大変ですが確実にやっていきたいと思います」と、セミナーに参加した感想を語ってくれました。

(2017年8月号掲載)

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