• 誰にでも訪れる、老後。
    年金制度が変動する今の時代、
    老後の資金は自分で準備しなければなりません。
    先のことだと思わずに、今からしっかりと考えましょう。

    • エムズFP事務所 代表 村松 郁夫
    • 経営コンサルタント協会経営研究所所長、ソニー生命保険(株)長野支社所長を経て独立。
      現在、エムズFP事務所代表FP。SBCラジオ「らじ☆カン」「Jのコラム」に出演中。

老後の生活にはいくら必要なのか

 公益財団法人生命保険文化センターの調査(平成28年度)によると、老後に夫婦2人で生活するために必要な「最低日常生活費」の平均は、月22万円。さらに「ゆとりある老後生活費」には月34万9千円が必要だという結果がでています。
 また、厚生労働省によると、日本人の平均寿命は男性が80.79歳、女性が87.05歳(平成27年調査)となっています。老後を65歳からとした場合、少し多めにみて90歳まで生きると仮定すると25年間です。25年の間に必要となる金額は、「最低日常生活費」の場合で、22万円×12ヶ月×25年で約6,600万円。さらにゆとりのある暮らしをしたければ、34.9万円×12ヶ月×25年で、約1億500万円が必要だという計算になります。

実際に貯蓄しておくべき金額は

 そうは言っても65歳までに1億円貯蓄できる方はほとんどいないでしょう。
 そこでまず、自分が年金をいくら受け取れるのか、また定年まで働いたとして、退職金がいくらになるのかを確認しましょう。年金のシミュレーションは、日本年金機構のホームページで簡単にできます。退職金の計算方式は社員規定等に書かれているかと思います。
 今現在、年金の平均受給額は厚生年金で約14万円です。「最低日常生活費」である22万円との差額は8万円。ということは、8万円×12ヶ月×25年で2,400万円。さらに退職金が1千万円出ると仮定すると、残りは1,400万円。つまり65歳までに約1,400万円の貯蓄があれば大丈夫だということです。1億円貯めるのは無理でも、これなら何とかなりそうでしょうか。

マイナス金利の今お金をどう貯めるか

 私たちが今、老後の備えとして加入しているのは、言うまでもなく国民年金(基礎年金)や、厚生年金などの公的年金です。
 そして今後、重要となってくるのが確定拠出年金だといわれています。確定拠出年金は401kやDCなどと呼ばれています。企業が拠出する「企業型確定拠出年金」は、お勤めの会社が運用を始め、加入された方も多いのではないでしょうか。
 さらに今年(2017年)の1月から法改正により20歳以上60歳未満であればほとんどの人が加入できるようになったのが、個人型確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」です。これまで対象外とされていた、公務員や専業主婦、企業年金のある会社員の方(※)でも加入することができます。
 「iDeCo」に加入する最大のメリットは、所得税や住民税、運用課税などの税制が優遇されることです。掛け金の全額が所得控除となるので、自営業の方などは掛け金が大きければ大きいほど控除金額も多くなります。さらに運用益も非課税となり、また受け取り時にも控除があるので、税制面で非常に有利な制度であることは間違いありません。

デメリットもしっかり把握して

 では、「iDeCo」のデメリットはなんでしょうか。ひとつは60歳まで基本的にお金を引き出すことができないということです。「iDeCo」はあくまで年金なので、老後の備えとして考えましょう。
 また運用する商品は自分で選ぶので、選んだ商品によって運用の結果も大きく変わってきます。リスクが高い商品を選んだ場合、うまく運用できれば運用益は大きくなりますし、場合によっては元本割れすることもあります。絶対に元本割れは許容できないという方は、節税対策の定期積み立てと割り切って、元本確保型の商品を選ぶという選択肢もあります。いずれにしても、「iDeCo」の運用は自己責任のもとに行われるのだということを理解した上で、掛け金など無理のない範囲で加入することが重要です。

老後のための貯蓄は「長く」がポイント

 今の年金制度の状況から、年金だけで老後を生きていけると思っている人はもう少ないでしょう。今の20代、30代の方は65歳から受け取れるとも限りませんし、これから先、減ることはあっても増えることはなさそうです。そういう意味では、若い人ほど少しでも早くから老後の積み立てを始めることをお勧めします。子育てなどの教育資金や住宅ローンなど、目の前のことで精一杯だという人も、月に1万円でもいいので、老後のための貯蓄をはじめましょう。
 例えば毎月2万円を5%で20年間積み立てた場合、約830万円になります。これを同じ金額で25年間積み立てるとおよそ1,200万円です。積み立てた総額は120万円分多くなりますが、受け取り金額の差額は約370万円にもなります。当たり前のことですが、老後の貯蓄は期間を「長く」することが、負荷を少なくするポイントなのです。
 自分の老後は確実にやってきます。まずは一歩を踏み出しましょう。

(2017年6月号掲載)

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